写真の展示について
展示の方法と、一口に言っても、色々目的によって考えられます。
写真美術館でよく見る「ブックマット」や昔ながらの「パネル貼り」が一般的ですが、他に、アクリル板で挟む、あえてプリントのまま四隅を壁に直接鋲等で留める、あるいは天井から吊るすだけ、等、 製作意図次第でインパクトのある展示方法を各自考えれば良いのだと思います。
確かにブックマットは綺麗ですし、高級感があります。保存目的にも即している上、美術館などでのデフォルトスタンダードですんで、すっかり主流になりました。 しかし、高級感も、言い方を変えれば「気取った」バブリーな雰囲気になり勝ちで、写真の内容 によっては「なにも無理してマット加工しなくてもいいのに・・・」と感じるもの も多いように思います。特に最近は猫も杓子もブックマット(あるいはオーバーマットのみ)で、他の展示方法はないのか? という気もします。–極端な話、ブックマットしていない作品は芸術と認めない、といった風潮もあり、ちょっと首を傾げざるを得ません。
額に収まりきらない大きなプリントを、破天荒な方法で展示したほうが迫力があって、見た人に与える印象が良い場合もあるように思うのですが。確かに、保存、を目的に考えれば、最適なブックマットですが、展覧会は展示効果も大事でしょう。 (勿論展示後美術館収納が決まっているような場合は別です)
……なんて偉そうな事を言っていながら私はいつもブックマット(しかも使いまわし)なんですけども。一度作っちゃうと使わないと損な気がして。すいません。
パネル貼りは、最近見かけなくなりましたが、大きい、断落しのパネル写真は、特にブックマットされた写真と並ぶと、観覧者に与えるインパクトが優れています。特に団体展等に出展し、展示形態が自由な場合は 考慮に値します。
今から15年近く前、「田原桂一」さんが「窓」のシリーズを原宿のギャラリーで展示されているのを見に行ったのですが、その時の展示方法が「透明なアクリル板で挟む」というやり方でした。 大全紙程度のプリントを2枚のアクリル板ではさみ、四隅をねじ止め(だったと思います)して展示されてました。 真似ようと思って、東急ハンズでアクリル板を買いに行ったのですが、値段を見て、ぶっ飛んだ覚えがあります(笑)当時アクリル板すごく高かった(今も高いけど)もんで。
印画を直接壁に鋲で留めてしまう、という荒業も、プリントサイズが大きいもの、写真の内容がそれに合っているものなら、とても素敵です。「齋藤亮一」さんが、6~7年前、新宿ニコンサロンで個展をした時、この方法を採られていたように記憶しています。すべて全倍以上の印画が、まるでペルシアン絨毯の如く無造作に飾られていて、とても素敵でした。これは額に収まらない大きな印画でやった場合だからこそ良いのです。半切以下の小さいのでやると、「全国小学校地下鉄標語ポスターコンテスト」みたくなっちゃうので気をつけましょう(-_-)。



この様に 上から ぶら下げる感じで装着します。